とっても眠れるお話

やんちゃな男の子 [編集]

ある町に一人のやんちゃな男の子が住んでいました。
男の子はおかあさんと町を散歩するのが大好きでした。
犬を連れた人が近づいて来ると「わんわん!」と叫びながら走って行くので、犬はびっくりして腰を抜かしてしまったりしました。そのたびにおかあさんは「すみません。すみません」と言わなければなりませんでした。
ある日、町にたくさんの雪が積もりました。やんちゃな男の子は大喜びで外に飛び出しました。
おかあさんは追いかけるだけでやっとです。
その時、あるおじいさんが雪のせいで足が滑って転んでしまいました。そこに大きなトラックが近づいてきたからさぁたいへん。おじいさんは逃げたくても足が滑って思うように動けません。
男の子は雪合戦をしようと雪玉を作っていましたが、その雪玉をトラックめがけてめちゃくちゃに投げつけました。雪のせいで前が見えなくなったトラックは右に左に滑って、男の子のすぐ近くの電信柱に軽くぶつかって止まりました。
見ていた町の人たちは「この子のおかげで、おじいさんが助かった」「たいしたもんだ」「すばらしいこどもだ」とほめてくれました。トラックをぶつけた運転手さんまで「ありがとう。君のおかげでおじいさんをひかずにすんだよ」と言いました。駆けつけたおまわりさんも「いやぁ、よかった、よかった。この子は町のヒーローだ」と言って高い高いをしてくれました。
町のみんなにほめられた男の子でしたが、おかあさんにだけは「もうやんちゃなことをしてはダメ!」としかられておしりをぶたれました。
男の子はとても幸せな気持ちでした。　じゃ、おやすみ。

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