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Kちゃんはマネをした(S家の物語シリーズ) [S家の物語シリーズ]

S家の一人娘のKちゃんがまだ2歳だったとき、お母さんがKちゃんのお部屋にシクラメンの鉢を置いてくれました。
シクラメンは濃いピンク色で、とてもきれいに咲いていました。
時々、お母さんが咲き終わったシクラメンの花を手で摘んでいました。
ですからシクラメンはいつもきれいなままで咲き続けていました。
ある日、お母さんがKちゃんの部屋に行くと、Kちゃんがシクラメンの花を全部摘み取って鉢の脇に積み上げていました。
お母さんは、一瞬叱ろうかと思いましたが、「私が花を摘んでいたのを見ていたから、お世話しようとしてマネをしたんだわ」と気が付きました。
お母さんは、「子供は親のマネをして大きくなるのね」と思いました。
その様子に気が付いたKちゃんは、自分が何か間違ったことに気が付いたらしく、摘み取ったシクラメンを鉢に残った葉っぱの上に上手に乗せました。
お母さんは、笑いながら、「きれいなシクラメンに戻ったわね」と言ってKちゃんを抱っこして頭をなでなでしました。
Kちゃんは、少し照れたように笑いました。
じゃ、おやすみ。


2012-05-18 09:31  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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