命がけのシロミミオポッサム
日本から見るとちょうど地球の裏側あたりの森の中にシロミミオポッサムという名前の動物が住んでいます。
キツネとタヌキを足したような感じの動物ですが、タヌキよりもずっと小さな動物です。
体はタヌキのように黒っぽい毛で覆われていますが、名前の通り耳だけは真っ白です。
そして、おなかにはカンガルーのような袋があって、その中でたくさんの赤ちゃんたちを育てています。
ある日、シロミミオポッサムが森を歩いていると、おそろしい山猫に見つかってしまいました。山猫は動きも速く、爪も鋭いので、シロミミオポッサムはなかなか逃げられません。
でも、おなかの袋で赤ちゃんを育てているシロミミオポッサムは山猫に食べられてしまうわけにはいきません。山猫がじゃれるようにシロミミオポッサムを捕まえながら遊びだした時です。なんと、シロミミオポッサムは完全に自分自身を気絶させてしまいました。山猫がどんなにじゃれても、気絶したシロミミオポッサムはピクリとも動きません。猫というのは不思議な動物で、どんなにおなかがすいていても、動かない物はじゃれることができないのでほったらかしてどこかへ行ってしまうのです。
気絶するのは、シロミミオポッサムの命がけの最後の技なのでした。
山猫がいなくなっても1時間くらいは気絶したままですので気絶したふりをしているのではないのです。本当に気絶しているのです。そのうち目を覚まして何も無かったかのように動き回ります。すごいですね。
こんな命がけの技まで使っても、シロミミオポッサムは自分とおなかの袋の赤ちゃんを守ります。
それは、シロミミオポッサムはたったの2年しか生きられないからなのです。赤ちゃんを育てるチャンスは一度しかないのです。子供を育てることが出来るというのはとてもすばらしいことなのです。
今日もシロミミオポッサムのお母さんは、命を懸けて子供たちを育てています。
じゃ、おやすみ。
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