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幼なじみのクロッカス [S家の物語シリーズ]

クロッカスの花は、とても鮮やかな黄色や紫色、そして紫と白がまるで素敵な着物の柄のように美しく咲く小さな花です。
Kちゃんの家の花壇には、このクロッカスの球根がたくさん植えられています。Kちゃんが2歳の時にお父さんと一緒に植えたのでした。
Kちゃんの家の花壇の花の中で、クロッカスは春に一番最初に花を咲かせます。
「雪がやっととけたなぁ」と思うとすぐにクロッカスの小さな葉っぱが土から出てきます。Kちゃんのお父さんは、その緑色を見ると「長い冬が終わったなぁ」と感じられるのでクロッカスが大好きでした。
クロッカスはKちゃんが幼稚園に入る前に、お母さんが作ってくれたスモックエプロンを着て、大喜びで外に飛び出した時も咲いていました。
Kちゃんが小学校に入学する前に、お父さんが「小学校に行く練習をするぞ」と言って、Kちゃんがはりきって外に飛び出した時も咲いていました。
Kちゃんが小学校を卒業して、違う町の中学校に行ってしまうお友達と最後にバドミントンをして遊んだ時も咲いていました。
Kちゃんがドキドキしながら高校の合格発表を見に出かけた時も、ニコニコの顔で友達と一緒に帰ってきた時も咲いていました。
そんなクロッカスも少しずつ花が減ってきていたので、お父さんは雪が降る前にクロッカスの球根を足し植えしました。チオノドクサの球根も隙間に足してあげました。
これから来る長い冬も、少しワクワクしながら春を待つ気持ちで乗り越えられそうなKちゃんでした。
じゃ、おやすみ。


2012-11-22 00:27  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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