ツボワムシの楽しい一日
ツボワムシという生き物がいます。
名前はムシですが、ツボワムシはとっても小さくて、目の悪い人には見えないくらいの生き物です。
このツボワムシの命は、たったの7日から14日くらいしかありません。
ツボワムシの1日は、人間の10年くらいと同じなのです。
そんなわけで、ツボワムシは生まれた次の日には赤ちゃんを産みます。どんどん赤ちゃんを産むので、ツボワムシはどんどん増えます。
おサカナたちはこのツボワムシが大好きで、パクパク食べてしまうのですが、ツボワムシは全然減らないのです。びっくりですね。
さて、あるきれいな海にツボワムシが1匹生まれました。
「やったー、元気に生まれたぞ」
「おサカナに食べられちゃう前に急いでやりたいことをやらなくちゃ」
そう考えたツボワムシはすぐにお友達を捜しに行きました。
お友達はすぐに見つかりました。
ツボワムシの周りはツボワムシでいっぱいですから当たり前です。
お友達とダンスをしたり、誰が一番速く泳げるか競争したり、昆布にくっついてゆらゆら揺られてみたりして遊びました。
「よーし、今度はみんなで手をつないで綱引きごっこをしよう」
そう言って、みんなで手をつないで1つになった時、きらっと光る大きなサカナが大きな口でツボワムシたちをパクパクっと食べてしまいました。
「わぁ、体が溶けていくぅ」
ツボワムシはそう思いましたが、もう何がなんだかわからなくなって、夢の中に入っていくようでした。
それからしばらくすると「ポッカーン」
ツボワムシは「やったー、元気に生まれたぞ」
「なーんだ。おサカナに食べられても、ボクすぐにまた生まれるんだ。これなら何回食べられたって平気だよ」
周りのツボワムシたちも、近くにおサカナがいてもにこにこしています。
みんな食べられても平気なことを知っているのです。
ツボワムシは今日も赤ちゃんを産んだり、おサカナに食べられたりしながら、楽しく遊んでいます。
じゃ、おやすみ。
共通テーマ:育児
こんにちは。
ツボワムシ、可愛いですね。
仲間もたくさんいて、愉快です。
これからもブログ頑張って下さい。
失礼します。
by 桃子 (2016-05-02 17:46)
10歳と8歳の子どもの寝かしつけ用のお話を検索していて見つけました。
内容、長さ、ことばの平易さ。
どれをとっても寝るときのお話にぴったりです!
ふざけあっていた子どもたちもお話が始まるとすぐに落ち着いて集中して聞いていました。
今夜は3話にしましたが、面白いのでどんどん読んで見たくなりました。
ステキなお話をありがとうございます
by yuri (2017-11-26 22:21)