SSブログ

箱いっぱいの幸せ

あるおうちに一個の段ボール箱がありました。
このおうちには男の子と女の子の兄妹がいましたが、この段ボール箱の中に入って遊んでいました。
子供たちが少し大きくなると、段ボール箱はおもちゃでいっぱいになりました。
男の子は段ボール箱の中に恐竜のおもちゃを投げ込んだりしましたので、段ボール箱は少しずつボロボロになっていきました。
すると、妹が色紙を上手に切ってお花を作り、段ボール箱に丁寧に貼り付けました。
子供たちがもう少し大きくなると、段ボール箱の中は野球のグローブとボール、縄跳びの縄やよごれたぬいぐるみでいっぱいになりました。
子供たちがもっと大きくなると、とうとう段ボール箱のなかは空っぽになり、部屋の隅に忘れられてしまいました。
すると、お母さんがやってきて、「これは、みぃちゃんがきれいに色紙を貼ってくれた、おかあさんの宝物なのよ」と言って、お母さんの部屋に持って行きました。
いまでは、段ボール箱はお母さんの部屋の真ん中に置かれて、毛糸や編みかけのセーターと一緒に、この家の幸せも包み込んでいました。
じゃ、おやすみ。


2012-02-17 23:53  nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:育児

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証: 下の画像に表示されている文字を入力してください。

 

このブログの更新情報が届きます

すでにブログをお持ちの方は[こちら]