SSブログ

天空の街 マチュピチュ [マチュピチュの人たちシリーズ]

南アメリカに「マチュピチュ」という高ーい山の上に作られた街があります。
今でも登っていくのが大変なその場所に、昔むかし、どうやってそんな街を作ったのか想像できません。
さて、インカの国にひとりの老人が住んでいました。
老人は、死ぬ前に何か大きな事をひとつやりたいと思っていました。
そこで、適当な占いをして、「10年後に大地震と大津波がやってくるぞ。みんな、高い山の上に引っ越すのじゃ」と言いました。
老人が言うのですから本当かもしれないと思ったみんなは、高い山の上を目指しました。
そして、そこにそれはそれはすばらしい街を作りました。
少ない雨水を町中に流れるように工夫したり、つぎつぎに芽を出す野菜を植えたり、毛が採れる動物、お乳が出る動物、力の強い動物などをかわいがり、仲良く暮らしました。子供たちには学校を作り、野菜の育て方や動物の世話の仕方、文字や算数もきちんと教えました。
そして、一番大切な宇宙についても勉強していました。
そんな立派な街が出来たのを見て、老人は満足して死んでいきました。
街は、老人の名前をとって、「マチュピチュ」と名付けられました。
10年がたちましたが、大地震も大津波もやっては来ませんでした。老人の占いは外れました。
それから、大きな国が大きな船に乗ってやってきて、南アメリカを征服しました。でも、マチュピチュは高い山の上にあったので見つかることもなく、平和に暮らすことが出来ました。
何百年か経って、研究者が初めてマチュピチュを発見しましたが、街にはもう誰も住んでいる人はいませんでした。
研究者はマチュピチュに宇宙船が旅立った跡を見つけました。
マチュピチュの人たちは、研究者が来る前に他の星に新しい街を作るために出発したのでした。
じゃ、おやすみ。


2012-04-03 12:23  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:育児

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証: 下の画像に表示されている文字を入力してください。

  ※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
 

このブログの更新情報が届きます

すでにブログをお持ちの方は[こちら]