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カヤネズミと宝物のヒント(小さな動物シリーズ) [小さな動物シリーズ]

日本のある山にカヤネズミが住んでいました。
ネズミの中でも一番小さなネズミで、500円玉くらいの体重しかありません。
目がまん丸くて、とってもかわいい動物です。
体重が軽いので細い葉っぱの上なんかも歩けます。どんな怖い動物たちも、そんな細い葉っぱの上には行けませんので、カヤネズミはとっても安全なのでした。
お得意は、その細い葉っぱを前歯を上手に使ってもっともっと細くして、まん丸いカゴのボールのような巣を作ることです。とても器用な動物なのです。
ある日、カヤネズミはネズミの図書館に行きました。
カヤネズミは本を読むのが大好きなので図書館はいつもいっぱいです。
カヤネズミは図書館の本の中から「花園の宝物」という本を選んで読み始めました。
その本の中には、花園の中にあるというこの世で一番の宝物を探し出すヒントが書かれていました。
カヤネズミは、その世界で一番の宝物を見つけたいと思いながら夢中になって読みました。
ヒントをすっかり覚えたカヤネズミは、すぐに野原に飛び出しました。
まずは、「花園」を探し出すのです。ヒントは「虹の真ん中、時間も同じ」です。
カヤネズミは、山を見てすぐにわかりました。
「虹の真ん中の色は黄色。山を見れば、今咲いている黄色い花はヤマブキさんだけだ。時間も同じだから2時にあそこに行けばいいんだ」
そこで、カヤネズミはお昼の2時にヤマブキの細い枝をよじ登って、たくさんの黄色い花の真ん中に行きました。
花の真ん中は、とってもいい匂いがして、カヤネズミはうっとりしました。
次に、「宝物」のヒントは、「小さな命、糸は半分ずつ」です。
カヤネズミは、「糸は半分って何かな ? 」と思いました。
その時、ヤマブキの葉っぱがカサカサと鳴り出しました。
カヤネズミはびっくりして、立ち上がりました。
すると、小さなカヤネズミのメスが登ってきました。
カヤネズミはすぐにメロメロになりました。
「キ、キ、キミは、ボクの宝物だよ」とカヤネズミは告白しました。
2匹はすぐに仲良しになりました。
カヤネズミは「糸は半分ずつって、「絆」っいう字のことだったんだな」とわかりました。
やっぱり、仲良しのお友達が宝物だったんですね。
じゃ、おやすみ。


2012-05-24 21:38  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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