郵便局員の一言
あるところに古くからある小さな村がありました。
山に囲まれて、行くのも大変な所でしたが、不思議と日当たりも良く、作物もよくなる所でしたので、それなりに立派な家が並んでいました。
この村の人たちは、昔は立派なお侍さんだったそうで、今でも、それを自慢していました。
一年中の行事はそれぞれの家で、毎年決められたようにきちんと行われていました。
毎朝の挨拶の仕方から、夜寝るときの挨拶の仕方まで、全て細かく決められていました。
それが、元お侍さんたちの誇りなのでした。
それから、みんな同じ一族なので、「佐々木高綱」「佐々木信綱」「佐々木道綱」「佐々木家綱」とみんな「佐々木」さんで、名前の方にも「なんとか綱」と「綱」の字を付けるのが決まりでした。
ですから、長い間には同じ名前の人もたくさん出てきて、「3代目の吉綱の次男の子供の正綱」みたいに言わないと誰が誰だかわからなくなってしまうのでした。
この村に今年の春にやってきた若い郵便局員が言いました。
「あんたら、いいかげんにしてくれ ! 」
じゃ、おやすみ。
2012-05-03 09:40
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