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家族がいなくなるということ [ちょっと大人向けかな?シリーズ]

お母さんと中学生の娘が家にいた時に大きな地震が来ました。
今までに経験したことのない長くて強い揺れでした。
娘は泣きそうになるくらい怖いと思いました。なんとか揺れはおさまると思ったよりも物も落ちたりせずに済んだので、娘はほっと安心しました。
少しすると町の老人ホームで働いているお父さんが急いで帰ってきました。
お父さんも思ったより家が無事だったので安心しました。
「老人ホームのお年寄りを避難させるのに戻るが、津波が来るかもしれないのでお前たちも早めに上の方に逃げるんだぞ」と言って、お父さんは軽トラックに乗って町の方に下りて行きました。
それから間もなくしてびっくりするくらい大きな津波が町をのみ込みました。
娘は、いつもニコニコしているお父さんが大好きでした。困っているおじいさん、おばあさんのお世話を一生懸命しているお父さんを誇りに思っていました。だから、自分も大人になったら人の役に立つ人間になろうと心に決めていました。ですから、お父さんが津波にのまれて死んでしまった事はものすごく悲しいことでした。でも、娘はみんなの前では涙を見せず、「ぼうっと空を見つめているお母さんを助けて生きていくのはこの私だ」と心に決めていました。
これは本当のお話です。
じゃ、おやすみ。


2012-08-02 11:54  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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